今回は、ラテン種目のパソドブレについて書いてみようと思います。普段のレッスンでは、練習することの少ない種目ですよね。
(ご推察のとおり?)最近、ヤングミドルサークルで踊った種目です。毎回のチャレンジングステップに皆さんがついてきてくれるので、ノリノリでステップを作りました♪移動量を大きくし、男性も回転をしたりと、派手&ドラマチックなものに仕上がりました。しかも、競技で踊られる第2ハイライトまでではなく、第3ハイライト(エンディング)まで作りましたので、丸々1曲分(2分半!)のルーティンです。
パソドブレは2拍子の音楽にのって、男性が闘牛士、女性は闘牛士が操るケープもしくは牛、または恋人のフラメンコダンサーの役割を演じます。ラテン種目の中で、唯一、男性が前面に出ることのできる種目かと思います。
闘牛士役の男性は、自分をより大きく強く見せるため(相手は牛と思って!(笑))、胸筋を大きく開き、腹筋を閉じ、お尻を締め上げて、床からの力を上にキープします。この姿勢が保てることが、とっても重要です。これだけで格好よく見えます。そして、身体全体(特に腰)を使って力強くリードすることで(力ずくで引っ張るとダメですよ)、男性にしか出せないダイナミックな表現が可能になります。
もう少し詳しく説明すると、男女が組んでいる場合の多くは、女性はケープ役となり、男性は身体からなるべく遠くにケープを保ち、優雅に力強く操ります。
反対に、男女が離れている場合は、女性は男性に向かってゆく牛、もしくはフラメンコダンサー役となり、男性は牛(orフラメンコダンサー)を誘い込むように動きます(「お誘い」の種類は相手に合わせてください)。
パソドブレは、ショーダンスで踊られることが多くあります。その理由は、大きなフロアを男女が組むことなく自由自在に踊ることで、よりダイナミックなダンスが可能であることです。最近では、エスパニアカーニ(パソドブレで必ず聞くあの曲)以外の曲を使うことで、表現の幅が拡がりました。
ちなみに、1990年代半ばくらいまでは、デモンストレーションといえば、競技選手が競技で踊っているルーティンをそのまま披露していました。
こんな感じです↓
そんな中、90年代の終わりころ、ダンサーのアラン・トーンズバーグは、それまでの一般的なデモンストレーションではなく、より観客にアプローチするショー形式のデモンストレーションを発表しました。新しいパソドブレの振り付けを考えた、先駆けとなります。彼の振り付けはそれまでの概念を覆すもので、初めて見たときは本当に驚きました(同世代の先生がたも同じ経験をしてるはず)。彼のパソドブレがこちら↓(全部で9分近くあります)
https://youtu.be/_AWu-NjJFaI?si=-4T7_k-GiksyPvTh
このように、パソドブレはアレンジの幅の大きい種目となりました。ですので、デモンストレーションなどの際には、いろいろ挑戦して、華やかなステップで踊ることも楽しいと思います。